国宝建造物編20| 名称 | 犬山城 |
| 所在地 | 愛知県犬山市犬山北古券 |
| 最寄駅・目安時間 | 名古屋駅・50分 |
| 経路 | 名鉄犬山線犬山駅下車・徒歩又はバス |
| 国宝建造物 | 1 犬山城 |
| 国宝仏等 | なし |
| その他の国宝 | なし |
| お薦め度 | ★★★ |
荻生徂徠の命名になる白帝城と呼ばれることのある古城は,小高い川岸の上から迫り出すようにして,悠久の木曽川の流れを四〇〇年にわたり静かに見守り続けてきた。しかし,現在は城下わずか先のところに造られたダムによりこの流れは堰き止められ,昔日の水の運びを偲ぶことはできない。
天守からはこの木曽川は無論のこと広大な濃尾平野が見渡せる。
昔の光景の中には,遠く名古屋城,岐阜城,小牧城の姿があったと思われるが,今は,ビルの陰に隠れて見通しがきかない。案内人の話によれば,晴れた日に眼をこらすと名古屋城,岐阜城も遠望することができるとのこと。
犬山城からの眺めは,山あり,川ありの見応えのある風景が連続する。山並みは鈴鹿山系,御嶽山,遠くアルプスまで一望できる。
しかし,木曽川河畔から夕暮れ時,この城を見上げるのも,また,格別である。
石垣の優美な曲線とその上に乗る白亜の城が夕日の照り返しを受ける時,ヨーロッパの大河の畔に立ち尽くす古城にも似て,えも言われぬ美しさである。
白帝の影浮かんだり水温む(秋雨)
| 木曽川河畔から眺めたところ。この河川敷から城山一帯は市民の散歩道となっている。 |
この木曽川を10キロほど下ると,木曽三川公園がある。三川とは,この木曽川の他,鵜飼いで有名な長良川,それに揖斐川の3つである。
今でこそ風光明媚なこれらの川は,江戸末期までは大雨の度に三つの川が一つとなり氾濫を繰り返す「暴れ川」として,近在の人々を苦しめていた。
その昔,薩摩藩の財力消耗を画策する徳川幕府は,藩に濃尾平野の治水工事を命ずる。
薩摩藩は藩財を投げ打ち,借金を重ね,藩士250名におよぶ犠牲をともないながら,苦難の末,地元で「宝暦治水」と呼ばれるこの難工事を完成させる。
杉本苑子の直木賞受賞作「孤愁の岸」上・下(講談社文庫)は,薩摩藩家老平田靱負(ゆきえ)の生涯を描いた秀作。
| 城のすぐ下を滔々と流れる木曽川。犬山から上流を眺める。 | |
| 同じく下流を見たところ。 |
「城を持つのは男のロマン」とかで全国には城のような外観の建物を所有する成金が結構いる。この犬山城はそんな変な男達の垂涎の的,日本唯一の個人所有の城として知られていた。
しかし,個人でこれだけのまさに代物(しろもの)を維持するのは相当難しい。2004年に(財)犬山城白帝文庫に所有権が移った。
歩いて,10分のところに国宝茶室恕庵(bQ1)がある。また,大人の「博物館明治村」も見逃せない。
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