国宝を訪ねて国宝建造物編123

青井阿蘇神社

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山号・寺号 青井阿蘇神社
所在 熊本県人吉市青井
起点駅・目安時間 博多駅3時間30分
経路 鹿児島本線八代駅 乗換 肥薩線人吉駅 徒歩15分
国宝建造物 1 本殿等5棟
国宝彫刻等 なし
その他の国宝 なし
お薦め度 ★★★★

  
 

人吉駅からなだらかな坂を3分ほど下る。球磨川が見え隠れする辺りの大きな通りを右に曲がるとすぐにこんもりとした社に行き着く。
入口らしきが目にはいるので,ついついそこ入りそうになるが,ここは是非とも正面に廻りたい。蓮の葉が一面に広がる小さな掘りに掛かる朱塗りの太鼓橋,これを渡るのが正しい参詣作法というものだ。
 太鼓橋の先には朱塗りの大鳥居がありその奥に鳥居を覆わんばかりの楼門が見える。神社に楼門も珍しいと言えるが,それ以上に不思議な感じのする。古色蒼然としているのである。その理由は,多分,色と形態であろう。全体がひどくくすんで茶褐色を呈している。それもその筈,屋根は,萱で覆われているのである。瓦屋根の楼門に見慣れた眼には,茅葺き屋根は,不思議な感覚を与える。茅葺きの楼門は珍しい。さらにその上には鰹木が乗っている。神社の例えば,出雲大社の本殿の屋根を横切るあの鰹木が載せられているのである。
 茅葺き屋根とその上の鰹木,この二つが,江戸時代に入ってから建てられたさして古いものではない楼門が古色を深めている理由であろう。

その楼門の軒下には四隅にそれぞれ2組の神面,計8面が飾られている。また欄干には彫刻された板が張られていて物語の登場人物が彫られている。

 司馬遼太郎「街道を行く」(朝日文庫)が「たまげた」と記しているが,奥へいけばいくほど,回りをぐるぐる見れば見るほど,その装飾の数の多さ,行き届いた意匠の数々には驚かされる。またそれらの題材も花やら鳥やら動物やら,はたまた龍から四季の情景まで描かれている。
おまけに拝殿,へいでんは黒漆塗りになっている。当時の漆は非常に貴重品でここらあたりにもスポンサーの財力と心意気が感じられる。
本殿は,妻が長く重厚感がある。蛙股にも装飾がしてある。

次に拝殿とへいでん。中は3つの部屋に分かれている
へいでんと本殿を廊が繋いでいる。
  2008年6月に指定されたホットな国宝建造物である。




















              左から拝殿、弊殿、廊、本殿

楼門他4棟

 この青井阿蘇神社は、本殿他4棟が一括して国宝指定を受けている。正面の楼門から始まり順次、拝殿、弊殿、廊、本殿と計5棟が一括して国宝となっている。楼門の他、拝殿、弊殿の2棟が茅葺屋根となっている。





            左から楼門、拝殿、弊殿と並んでいる

 楼門を始め3棟の茅葺屋根は,勾配もきつくまた描く直線が荘厳さを増し美しい。また,至るところに桃山時代の建築様式が取り入れられ豪華である。南九州に多い雲竜形の彫刻が添えられていることも特徴の一つとなっている。
 本殿前に神供所を置くという球磨地方独特の伽藍配置は,この神社から広がったと言われている。


 

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