国宝仏編№15

| 山号 | 大内山仁和寺 |
| 所在地 | 京都市右京区御室大内 |
| 最寄駅・目安時間 | 新幹線京都駅から45分 |
| 経路 | 京都駅からバス御室仁和寺下車すぐ |
| 国宝仏 | 薬師如来座像等 2件4軀 |
| 国宝建造物 | 1(国宝建造物編№53) |
| その他の国宝 | 9 絵画・書跡等(国宝建造物編№53) |
| 秘仏・公開 | 霊宝館・春秋の特別観覧期間に公開 |
| 仏像名 | 安置場所 | 備考 |
| 阿弥陀如来及両脇侍像 | 霊宝館 | 3軀 |
| 薬師如来座像 | 霊明殿 | 1軀 |
光孝天皇が発願し、その子宇多天皇が寺観を整えた真言宗御室派の総本山です。
御室の名が示すとおり代々皇室により法灯が護られてきました。
仁和寺には寺宝を収蔵する霊宝館とそれによく似た呼称の霊明殿があります。境内中ほど右手にあるのが霊宝館で,そこにはかつて金堂の本尊であった阿弥陀如来及両脇侍像が祀られています。
また,山門を入ってすぐ左手御殿内にあるのが霊明殿です。そこには,とても小さな薬師如来座像が祀られています。
かつて金堂の本尊として金堂に祀られていましたが,現在では霊宝館に安置されています。
真言宗の寺では,通常,大日如来,あるいは不動明王等が主尊とされていますが,仁和寺では,浄土宗の本尊とされる阿弥陀如来が本尊とされています。宗派的な戒律よりも当時の座主の意向が反映されたと考えられています。
この阿弥陀如来は,弥陀定印の中の上品上生印を結んでいます。
阿弥陀如来は,来迎の際に,臨終を迎える者の生前の功徳に応じて9ランクの印を結ぶとされていますが,当然ではありますが,この像は最上の定印を結んでいます。
また,金堂が888年に創立されたことや童子を思わせる丸々とした顔立ちに穏やかさが感ぜられる作風等から浄土に対する憧れが強くなる平安中期頃の作品と考えられます。
なお,この像を先駆として弥陀定印を結ぶ像は多くなります。この定印を持つ最古の彫像と考えられています。
金色の漆箔が押された檜の一木から彫りだされています。
両脇侍像は,なぜか向かって右に勢至菩薩,左に観音菩薩と通例とは逆に配されています。

小像の薬師如来坐像はここ霊明殿に祀られている。この隙間から拝観する。
覚行法親王が発願し、円勢・長円親子が製作した白檀材の素地仕上げによる像高わずか11センチの小像です。
これまでは,金剛峯寺の諸尊仏龕が最小の国宝仏(彫刻)でしたが,平成2年にこの像が国宝に指定されて記録が塗り代えられました。全高でも22センチの小品ですが細工は精緻で上々です。
昭和61年の調査ではじめて開扉された秘仏の中の秘仏でしたが,今は,ここ御殿内霊明殿の最奥に安置されています。しかし,小さい上に離れた場所に置かれていますのでよく見えません。わずかに開かれた障子の間から目をこらして拝見するのですが,かすんでいます。そのため障子のあたりにこの小像の写真が置かれています。
この仏には円形光背の頭光に7体の化仏とさらに両脇に日光,月光両菩薩が彫り出されています。しかし,望遠鏡などの道具なしではとても見えません。10メートル位先のものが見えるような望遠鏡を持参することをお勧めします。
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