国宝仏編№47

国宝を訪ねて

道成寺

道成寺案内

山号・寺号 道成寺(天音山千手院・俗称鐘巻寺)
所在地 和歌山県日高郡川辺町
起点駅・目安時間 新幹線新大阪駅から2時間20分
経路 JR紀勢本線道成寺駅から徒歩5分
国宝建造物   なし
国宝仏 千手観音立像・菩薩立像 1件3軀
その他の国宝 なし
秘仏・公開 公開

道成寺の国宝仏1件

仏像名 安置場所 備考
千手観音立像・菩薩立像 宝仏殿 3軀

  

道成寺の歴史

 安珍と清姫伝説で知られる天台宗の古刹です。
 岡寺を創建した義淵が聖武天皇の母のゆかりの地に創建したと寺は伝えます。和歌山県下では開基が最も古いとされるお寺です。

千手観音立像・菩薩立像

  

 一般に,千手観音像は,本来の2本の手に40本の手が加わり,計42本となりますが,ここ道成寺の千手観音像はさらに2本を加えて合計44本の手を持つ珍しい像として有名です。
 なお,脇侍の菩薩立像は,寺伝では日光,月光菩薩としていますが,これらの両菩薩を脇侍とする千手観音はあまり見かけません。日光,月光菩薩は通常は薬師如来の脇侍として,薬師三尊像を構成しています。

謡曲・道成寺

 童話にもなっている安珍と清姫の話は語る人により少しずつ異なりますが,おおよそ,次のような話です。
 旅の若き修行僧安珍に里の娘が恋をします。修行の身である安珍は娘から逃れようとして曖昧な返事をします。安珍の心変わりを知った清姫は、逃げる安珍を姿を大蛇に変えて日高川をさかのぼりどこまでも慕い追いかけます。
 昔話では,清姫は庄屋の娘という設定ですが,原典である仏教説話集「本朝法華験記」では,寡婦とされています。娘と寡婦,どちらが物語に相応しいか,と聞かれたら迷うところですが、謡曲・道成寺では,逃げる修行僧を道成寺の僧が寺の鐘の中に匿います。それをここでは白拍子が追い大蛇に変身しその鐘に巻き付きます。いつまでも出てこないので悲嘆に暮れて鐘もろとも中の修行僧を焼き殺し、自らは日高川の流れに入る、というものです。
 白拍子の舞が特殊であり,数ある能楽の踊りの中でも類を見ないものとなっています。一見の価値があります。 

安珍が隠れた鐘

 清姫から逃れるため道成寺の僧達が安珍に提供したのは鐘でした。では,その鐘は境内に吊されている,あの鐘,という訳にはいきません。
 くだんの鐘は,秀吉の根来寺攻めの際に戦いで死んだ者の供養のためとして,京都岩倉妙満寺に移されてしまいました。
 妙満寺は,京都「雪・月・花三名園」の一つ「雪の庭」の寺として名高い寺です。
 その後、平成16年に2ヶ月ほど道成寺に里帰りしましたが、またもとに戻ったようです。

もう一つの昔話

              

 この道成寺には,安珍・清姫の話の他にも寺の創建にかかわる伝承があります。
 昔,入り江であったこの付近の海中に光るモノがありました。浜の者が海中を探し拾い上げると,それは小さな千手観音でした,その拾い出した者が,自分の頭髪の生えない娘のことを気にかけて,この像に髪が生えるようにと願うと娘に黒髪が生じ美しい娘となります。その娘は,やがて文武天皇の后となり、その話を聞いた天皇は道成寺建立の発願をした,というものです。

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