国宝仏編№17

国宝を訪ねて

三千院

 山風に 峯のささ栗はらはらと 
       庭に落ち敷く 大原の里

寂然・山家集

三千院案内

山号・寺号 三千院
所在地 京都市左京区大原来迎院町
最寄駅・目安時間 新幹線京都駅から1時間20分
経路 京都駅からバス
国宝仏 阿弥陀三尊像 1件3軀 
国宝建造物 なし
その他の国宝 なし
秘仏・公開 公開

三千院の国宝仏1件

  

仏像名 安置場所 備考
阿弥陀如来及両脇侍像 往生極楽院阿弥陀堂 3軀・源信作

三千院の歴史

                 

 呂川と律川に挟まれて後ろに小野山を背負う延暦寺の別院、天台門跡寺院の一つです。
 呂川と律川は「飲み過ぎてろれつが回らない」のろれつのことです。
 ここ大原の里は,天台声明(しょうみょう)の発祥地です。声明とは集団で読経することですが,その独特の節回しやドレミの音階とは異なる音階を用いるなど,聖歌,ゴスペルその他の宗教音楽に匹敵するジャンルの一つ,と言っても過言ではないほど完成度の高いものです。
 かつては声明を練習する若い僧達の読経が二つの川に染みいるように山内から流れてきたと言われています。

往生極楽院阿弥陀堂

阿弥陀如来及両脇侍像

 三千院の深い森の中から木漏れ日が降る一角があります。そこに往生極楽院阿弥陀堂があります。
 御堂の中のわずかな明かりに照らされて目映いばかりの本尊阿弥陀様が座しています。
 森の緑と燦然と輝く黄金色。訪れた者は,この2色で浄土が再現できることを知ることになります。
 中尊の面相は丸く,体軀も穏やかな膨らみがあり,平等院や法界寺の阿弥陀仏に酷似しており,いわゆる定朝様を忠実に継承している作品といえます。
 脇侍は向かって右が観音菩薩,左が勢至菩薩ですが,両像とも正座に近い姿勢をとっています。両脇侍像は普通軽く膝を曲げて前傾姿勢をとり、迎えに行く姿を表現していますが,ここではより早く向かえるためによりスピードの出る雲に乗ってくるために腰を落としている,と説明されています。
 なお,この三尊は平成14年に国宝に指定されました。      


      

大原三寂

 寂然(じゃくぜん)は,俗名を藤原頼業(よりなり)といい,兄弟の寂念,寂超とともに大原三寂と称され,隠棲の地大原で余生を過ごしています。
 この寂然は,世捨て人としての暮らしの中で高野山の西行と親交があり書簡のやりとりをしています。
 一首は,高野山の西行が,大原の寂然の無聊を慰めるために送った数首,例えば

山ふかみ 木暗き峯の梢より ものものしくも わたる嵐か
(西行)

に応えたもの。
 吉野山の男性的な躍動感と寂寞とした静的な大原の里が対比されて美しい取り合わせとなっています。。

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